健康知識:健康増進のための自己推拿法

新型コロナウイルス感染が拡大し、緊急事態宣言の再度発令及び期間延長により不要不急の外出を自粛しているほか、天候も例年より寒さが厳しいため、在宅時間が更に長くなり、日常生活の中で運動不足などの懸念が出てくる。この情勢では、外出も気が気でないため家の中での運動が好ましい。そこで、五禽戯、六字訣、八段錦など余り空間を必要としない中医気功法は大いに役立つ方法とされている。しかし、これまで習得しておらず、今から始めようとすると少し難しいと考える方も多いと思う。そこで、代わりに自分で行う簡単便宜な養生推拿法をお勧めする。

ここでは、個人的に日頃行っている自己推拿法を紹介する。これを参考にして毎日15分~30分ほど続けることで、健康増進の効果が期待できる。

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健康知識:冬の数九寒天に養生を語る

中国では、一年中最も暑い時期の三伏天に対し、最も寒い時期を「数九天」としてている。数とは数える事を指し、数九は九を数えることである。冬至から天候が本格的に冷え込むため、冬至から九日間ずつ日々を数えて行き、一つ目の九日間を一九、二つ目の九日間を二九とし、三九と四九が二十四節季の小寒小寒と大寒を含めて最も寒い時期で、その後は気温が徐々に暖かくなっていき、最後に九つ目の九日間まで数えると、「九尽桃花開」(九が尽くしたら桃の花が咲く)で春が来るため、数九天は計八十一日間とされているが、実際は更に九日間を加えて九十日間を数えている。

「数九天」の厳寒天候に人体は最も寒気に損耗され易いため、温補の原則に重点を置いて養生する必要がある。下記の衣・食・住・行などの面で充分注意しなければならない。

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健康知識:秋冬養生のためのお粥

お粥は最も古い料理だと言われている。遥か三千年前の商代最初の調理法として、お水で穀物や野菜を煮込むことで、栄養素が最も人体に消化吸収され易くなる。またお粥は便宜かつ安価が特徴で、古来農耕生活の東洋人の食卓では多く食べられている。特に病人や老人・小児・妊婦など身体虚弱の者に対してお粥は最も滋養作用を持つ食物である。生体の状態に応じて食材の配合を調整することで目的性を明確にして病人に応用し易いし、老若男女に適応して応用範囲が広い。

お粥は主に二大効能を持ち、日頃の健康養生に役立っている。

① 健脾益腎;② 和胃調腸。

温補作用を持つお粥は秋冬の養生に不可欠な健康食である。お粥の種類は百以上に及んでいるが、中でも最も秋冬に相応しく補養効能の高い物として六種類が数えられる。

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健康知識:陳皮(蜜柑皮)の神秘的な効用

蜜柑を食べた後に残された皮を陰干しし、一年間以上経過したものを貴重な中薬の陳皮としているが、三年ほど保存された陳皮は薬効がもっと良いとされている。陳皮は理気健脾・養胃散寒の効能を持ち、消化機能を促進させて消化不良や食欲不振などの症状を改善させる。

現代においても陳皮は「国民の保健薬」として下記のように広く応用されている。

① 芳香理気、寛中消脹;② 脾胃調和、消食導滞;③ 益肺化痰、止咳平喘;④ 降圧降脂、心脳血管の改善;⑤ 抗腫瘍・抗炎症。

また他の薬物に比べて陳皮は殆ど副作用が無く、天然の果物から来た食用薬物は安全に活用できる。

ここでは調味料、薬膳食材、そして養生材料としての具体的な応用を幾つか紹介する。

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健康知識:拍胸摩胸、養護心肺

一般的な健康養生法として摩腹揉腹法が多く知られており、臓腑機能を強化することにより、健康の維持と増進、疾病の予防と治療に大きく役立つ。実は摩腹揉腹と同じように、拍胸摩胸法も古来より養生医家に重視されている。胸部において拍打・摩擦など適切な保養動作を行うことにより、体内の濁気を排除し、心肺の機能を高め、そして健康増進と養生長寿に繋がる。

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健康知識:養血明目の鶏レバー

現代社会では、毎日長時間パソコンやスマートフォンなどを利用して眼精疲労、目の乾燥や充血、視力減退、涙が出易い、近視、老眼など様々な病症が多発している。特に貧血の方に多く見られ、立ち眩みや頭暈感などを伴う。この場合は日頃から目に良い食物が必要とされ、通常は野菜の人参、菊花茶や枸杞の実、そして豚レバーなどを思い易いが、実際に最もお薦めするのは鶏レバーである。

レバーには独特な内臓の臭みがあって調理することに慣れないため、日常の食卓には余り現れていないが、ここで薬膳の一品として韮・玉葱の鶏レバー炒めを紹介する。

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健康知識:爪先立ち・踵落としの健康動作

爪先立ち・踵落としの動作は早く中国古代から健康養生に応用され、「敦踵法」と称されていた。前漢初期の《引書》に「敦踵以利胸中」や「敦踵,一敦左,一敦右,三百而已。」の記載があった。800年の歴史を持つ導引養生術の八段錦は、完結式動作を「背後七顛百病消」と言い、爪先立ち・踵落としで背中に振動を広げることで、五臓六腑に優しい按摩作用を果たして百病解消の効果があるとされている。

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健康知識:強靭な膝関節を作る動作

膝関節は身体において最も複雑な構造を持つ関節であり、体重を支えながら走行・蹲踞・跳躍など様々な運動を行う重要な役割を果たしている。加齢に伴い、膝関節の疼痛や運動障害など様々な症状が多く現れてくる。関節内の僅か1~2mm厚さの軟骨面及び関節周辺の靭帯・筋腱は、酷使や過労などにより慢性損傷を起こして関節老化が発症したり、急性損傷や慢性リウマチなど関節疾患も屡々発生したりする。これによって人々の日常生活にも大きな支障を来たしてくる。

強靭な膝関節を作ることは健康増進のために極めて重要である。そのため、下記の五つの動作で鍛えると大きく役に立つ。

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健康知識:春夏における艾葉(蓬)の食用

艾草はキク科の多年生植物であり、全草が薬用植物として応用され、温経・止血・散寒・祛湿・平喘・止咳・安胎などの効能を持っている。現代研究によると、艾草は広域スペクルトの抗菌・抗ウイルス作用があり、病菌とウイルスに対して抑制・殺傷の作用を果たして呼吸器疾患の予防治療に用いられる。

日常では、艾葉は主に温経脈・暖気血・祛寒湿などのために応用されている。乾燥した艾葉を臼で搗いて篩を掛けて陰干しして綿状物に作成され、温灸材料としては一般的である。また枕の芯として活用して安神助眠・疲労解消の効果を果たし、煎じ液で足を浸して水虫の治療、下腿静脈怒張の改善、そして関節疾患の予防治療などが期待できる。ほかに、民間では艾草で編んだ縄を燃やすことで蚊蠅駆除や滅菌消毒などの使い方もある。

新鮮な艾草は食物でもある。沖縄ではフーチバーと呼ばれ、昔から細かく刻んでジューシー(炊き込みご飯)をはじめ、沖縄そば、ヤギ汁や魚汁など様々な料理に使われている。ここでは薬効のある料理を二品挙げて具体的な作り方を紹介する。

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健康知識:清熱解毒の良薬 蒲公英

蒲公英(タンポポ)と言えば、知らない人はいない。春の4~5月及び秋の8~9月の開花季節になると、蒲公英は緑色の葉が茂り、黄色い花を咲かせて綿毛の付いた種を飛ばしている。生命力の強い草本植物で、アスファルトやコンクリートの裂目から生えることもある。普段自生している蒲公英は殆ど雑草扱いされているが、実は人体に有益な健康栄養の物質が大量に含まれ、日常の食物として食用できるほか、常用の生薬として「薬草の皇后」や「天然消炎抗菌剤」と呼ばれるほど薬用価値が高い。

蒲公英はキク科の植物に属する。中医学的によると、性は寒、味は苦・甘であり、肝・胃経に帰経する。ここでは、蒲公英の薬用効果、食用方法、注意事項、配伍応用、薬茶応用などについて詳細に紹介する。

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