健康知識:養血明目の鶏レバー

現代社会では、毎日長時間パソコンやスマートフォンなどを利用して眼精疲労、目の乾燥や充血、視力減退、涙が出易い、近視、老眼など様々な病症が多発している。特に貧血の方に多く見られ、立ち眩みや頭暈感などを伴う。この場合は日頃から目に良い食物が必要とされ、通常は野菜の人参、菊花茶や枸杞の実、そして豚レバーなどを思い易いが、実際に最もお薦めするのは鶏レバーである。

レバーには独特な内臓の臭みがあって調理することに慣れないため、日常の食卓には余り現れていないが、ここで薬膳の一品として韮・玉葱の鶏レバー炒めを紹介する。

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健康知識:養血明目の鶏レバー

現代社会では、毎日長時間パソコンやスマートフォンなどを利用して眼精疲労、目の乾燥や充血、視力減退、涙が出易い、近視、老眼など様々な病症が多発している。特に貧血の方に多く見られ、立ち眩みや頭暈感などを伴う。この場合は日頃から目に良い食物が必要とされ、通常は野菜の人参、菊花茶や枸杞の実、そして豚レバーなどを思い易いが、実際に最もお薦めするのは鶏レバーである。

中医学的には、肝は蔵血を主り、目に開竅している。血を以て目を補っているため、血虚(貧血に当たる)の方は目も弱くなる。古来「臓を以て臓を補う」という薬膳療法の原則に基づき、動物のレバーは昔から肝血虚や目症状などに用いられてきたが、その中でも鶏レバーが最も効果的だとされている。鶏レバーは甘・苦・温の性味で、肝・腎・脾に帰経し、補肝益腎・養血明目・消疳殺虫の効能を持ち、主に肝虚による目昏眼暗、視物不清、老年肝虚、眼目昏花、目翳白障、夜盲などに適応する。一方、現代研究によると、100gの鶏レバーにはビタミンAが10,414µgほど含有し、豚レバーの4,972µgや枸杞の1,625µgより遥かに多いため、その明目効果が豚レバーの2倍、枸杞の6倍ほど優れると言っても過ぎない。ほかに鶏レバーには蛋白質、カルシウム、鉄、ビタミンBなど栄養物質も豊富で、長期の食用により生体の免疫力を高め、益肝養血明目の効果を果たす。

レバーには独特な内臓の臭みがあって調理することに慣れないため、日常の食卓には余り現れていないが、ここで薬膳の一品として韮・玉葱の鶏レバー炒めを紹介する。

[材料]

鶏レバー400g、韮1束、人参100g、玉葱半分、長葱、生姜、大蒜それぞれ適量、醤油3大匙、料理酒1大匙、砂糖と塩それぞれ適量、五香粉または胡椒粉1小匙、胡麻油適量。

[調理]

1、鶏レバーを綺麗に洗っておく。お鍋に適量のお水を入れ、2~3スライスの生姜と適量の料理酒を加えて強火で沸かしたら、鶏レバーを入れて再度沸かし、灰汁を除き、弱火に変えて暫く茹でてから鶏レバーを取り出し、冷めてから手で小さく千切っておく(ハツが付いている場合はハツをスライスに切る)。

2、韮を短冊切り、玉葱と人参を角切り、葱と生姜と大蒜を微塵切りにしておく。

3、醤油と料理酒を一緒に合わせ、砂糖、塩、五香粉または胡椒粉など加えて均等に混ぜて調味汁を作っておく。

4、フライパンに油を入れ、長葱、生姜、大蒜を入れて香味が出るまで炒めてから、鶏レバーを加えてから調味汁を入れて均等に混ぜながら炒める。汁が無くなってから人参と玉葱を加えて炒め続ける。最後に韮を入れて均等に混ぜたらお皿に移し、胡麻油を垂らして出来上がり。

[要点]

1、調味汁を準備する際に、個人の好みに応じて調味料を加減する。

2、辛い味を好む方は、唐辛子の角切りを加えても良い。