健康知識:春夏における艾葉(蓬)の食用

艾草はキク科の多年生植物であり、全草が薬用植物として応用され、温経・止血・散寒・祛湿・平喘・止咳・安胎などの効能を持っている。現代研究によると、艾草は広域スペクルトの抗菌・抗ウイルス作用があり、病菌とウイルスに対して抑制・殺傷の作用を果たして呼吸器疾患の予防治療に用いられる。

日常では、艾葉は主に温経脈・暖気血・祛寒湿などのために応用されている。乾燥した艾葉を臼で搗いて篩を掛けて陰干しして綿状物に作成され、温灸材料としては一般的である。また枕の芯として活用して安神助眠・疲労解消の効果を果たし、煎じ液で足を浸して水虫の治療、下腿静脈怒張の改善、そして関節疾患の予防治療などが期待できる。ほかに、民間では艾草で編んだ縄を燃やすことで蚊蠅駆除や滅菌消毒などの使い方もある。

新鮮な艾草は食物でもある。沖縄ではフーチバーと呼ばれ、昔から細かく刻んでジューシー(炊き込みご飯)をはじめ、沖縄そば、ヤギ汁や魚汁など様々な料理に使われている。ここでは薬効のある料理を二品挙げて具体的な作り方を紹介する。

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健康知識:春夏における艾葉(蓬)の食用

艾草はキク科の多年生植物であり、全草を薬用植物として応用でき、温経・止血・散寒・祛湿・平喘・止咳・安胎などの効能を持っている。現代研究によると、艾草は広域スペクルトの抗菌・抗ウイルス作用があり、病菌とウイルスに対して抑制・殺傷の作用を果たして呼吸器疾患の予防治療に用いられる。

日常では、艾葉は主に温経脈・暖気血・祛寒湿などのために応用されている。一般的に温灸材料として、乾燥した艾葉を臼で搗いて篩に掛けて陰干しして綿状物に作成される。また枕の中身として活用して安神助眠・疲労解消の効果を果たすほか、煎じ液で足を浸して水虫の治療、下腿静脈怒張の改善、そして関節疾患の予防治療などが期待できる。ほかに、民間では艾草で編んだ縄を燃やすことで蚊蠅駆除や滅菌消毒などの使い方もある。

新鮮な艾草は食物でもある。家庭料理として、蓬餅や天婦羅などは多く食用されてきた。沖縄ではフーチバーと呼ばれ、昔から細かく刻んでジューシー(炊き込みご飯)をはじめ、沖縄そば、ヤギ汁や魚汁など様々な料理に使われている。ここでは薬効のある料理を二品挙げて具体的な作り方を紹介する。

1、艾葉と卵の煮込み

効能:温経活血。

材料:艾葉100g、卵3個、食塩少々、胡麻油適量。

方法:艾葉の茎と不純物を取り除き、暫くお水に浸して綺麗に洗い、取り出して細かく切り、お湯を沸かした鍋に入れて沸騰させる時に、散らして混ぜた卵液を加えて再度沸騰したら弱火に変えて少し煮込み、食塩と胡麻油を掛けて出来上がり。

2、艾葉の糯米菓子

効能:安神助眠。

材料:艾葉、糯米粉、胡麻、落花生、小豆。

方法:先ず胡麻、落花生、小豆をフライパンで火が通るまで炒り、研磨機で粉に磨り潰しておく。次に艾葉をお湯通ししてから粉砕機で細かく切り、少しの糯米粉と水と一緒に鍋に入れて糊状になるまで弱火で炒め、まな板に移して糯米粉を掛けて捏ねて柔らかい生地を作り、小さく分けて丸い扁平状に押さえ、それを使って胡麻、落花生、小豆の粉を包んでお菓子を作る。最後に蒸し器で15~20分間蒸して出来上がり。

健康知識:清熱解毒の良薬 蒲公英

蒲公英(タンポポ)と言えば、知らない人はいない。春の4~5月及び秋の8~9月の開花季節になると、蒲公英は緑色の葉が茂り、黄色い花を咲かせて綿毛の付いた種を飛ばしている。生命力の強い草本植物で、アスファルトやコンクリートの裂目から生えることもある。普段自生している蒲公英は殆ど雑草扱いされているが、実は人体に有益な健康栄養の物質が大量に含まれ、日常の食物として食用できるほか、常用の生薬として「薬草の皇后」や「天然消炎抗菌剤」と呼ばれるほど薬用価値が高い。

蒲公英はキク科の植物に属する。中医学的によると、性は寒、味は苦・甘であり、肝・胃経に帰経する。ここでは、蒲公英の薬用効果、食用方法、注意事項、配伍応用、薬茶応用などについて詳細に紹介する。

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健康知識:清熱解毒の良薬 蒲公英

蒲公英(タンポポ)と言えば、知らない人はいない。春の4~5月及び秋の8~9月の開花季節になると、蒲公英は緑色の葉が茂り、黄色い花を咲かせて綿毛の付いた種を飛ばしている。生命力の強い草本植物で、アスファルトやコンクリートの裂目から生えることもある。普段自生している蒲公英は殆ど雑草扱いされているが、実は人体に有益な健康栄養の物質が大量に含まれ、日常の食物として食用できるほか、常用の生薬として「薬草の皇后」や「天然消炎抗菌剤」と呼ばれるほど薬用価値が高い。

蒲公英はキク科の植物に属する。中医学的によると、性は寒、味は苦・甘であり、肝・胃経に帰経する。

薬用効果

① 清熱解毒・消腫散結:蒲公英は体内の熱毒を解消し、急性熱証の口渇、咽喉腫痛に用いられ、これにより腫脹硬結、癕瘡疔毒、乳癕(乳腺膿瘍)、腸癕(化膿性虫垂炎)、肺癕(肺膿瘍)などの熱毒壅滞証に良い効果がある。

② 清肝明目・瀉火利胆:蒲公英は肝火を清瀉し、肝火上炎による頭暈目眩、焦燥易怒、目赤腫痛、乳房脹痛、黄疸などに用いられる。

③ 清熱利湿・利尿通淋:蒲公英は利尿作用を持ち、腎臓による各種の浮腫を改善させ、熱淋証(急性尿路感染)による頻尿、尿急、尿痛の治療に用いられる。

④ 美顔利膚:蒲公英の葉には湿疹や皮膚炎を緩解する成分が含まれ、皮膚の積熱を解消して皮膚疾患に用いられる。また花は褐色斑の解消に効果的である。

現代研究によると、蒲公英は広域スペクルトの殺菌・静菌作用を持ち、黄色ブドウ球菌、チフス菌、赤痢菌、C型肝炎ウイルスなどに対して殺傷や抑制の効果があり、結膜炎、眼瞼炎、咽喉炎、扁桃炎、耳下腺炎、皮膚炎、胃炎、乳腺炎など様々な炎症、感染症、化膿性疾患などに用いられる。またイヌリン(腸内において人体に有益な細菌を増やすのに貢献する多糖類で、植物繊維でもある)及びグルコースが豊富なため、人体の抗毒素作用を高め、生体免疫力を強化させ、これによって抗腫瘍に繋がる。他に、蒲公英は抗酸化作用のβ-カロチンを豊かに含み、血管内の代謝物を排出して血管を通調させ、血栓の形成を降下させる。

食用方法

蒲公英の食用方法は様々である。そのうち、根はお湯に浸して茶代わりに飲用することで、肝毒を排出して肝火を降下させる効果が強く、アルコール性肝障害の予防にも役立つが、花はお茶または薬酒を製作し、飲むことで皮膚疾患に有効である。

春季の食用は最も効果的とされ、新鮮な蒲公英の葉を取って洗浄する食べ方が多い。味噌を付けて生食したり、1~2分間お湯を通してから冷やして辣油、胡麻油、お酢、食塩、大蒜など調味料を加えて野菜サラダとしたり、お湯を透してから細かく切って挽肉と和えて野菜饅頭や餃子など主食の中身としたり、更に短冊切りしてスープや炒め物としたりすることができる。

注意事項

蒲公英は無毒であるが、寒涼性質を持っているため、虚寒体質や脾胃虚弱の者は機能低下や食欲減退や腹痛泄瀉の恐れがあり、慎重に食用する。空腹時の食用や長期間の食用を避ける。茶代わりの場合は冷たく飲まない。

また、漢方薬局から購入するのが良い。自分で取る時に、大通りや化学工場などを避け、また公園や景勝地では農薬を掛けたどうかに充分気を付ける。

配伍応用

① 蒲公英+水:眼赤腫痛(虚実火熱の全て)に用いる。新鮮な蒲公英(根、茎、葉、花の全草)120g、或いは乾燥した蒲公英60gを水で煎じ、汁を2碗ほど取り、1碗を温かく服用し、もう1碗で目を温かく薫洗する。

② 蒲公英+金銀花:咽喉腫痛に用いる。蒲公英60g、金銀花30gを水で煎じ、汁を取って粳米100gを加えてお粥に煮て、一日に2回服用して3~5日間で治癒する。

③ 蒲公英+蜂蜜:便秘に用いる(痰湿壅盛、脘腹脹満、体弱泄瀉の者を除く)。新鮮な蒲公英60gを水で50~100mlまで煎じ、蜂蜜を適量加え、一日に1回服用して連続して3~5日間続く。

④ 蒲公英+豚レバー:清熱毒・養肝血の作用を果たす(春の暖かくなった頃が最適)。新鮮な蒲公英の若い葉を取って綺麗に洗って熱い塩水に透し、豚レバーのスライスをお湯に透して灰汁を落とし、生姜の微塵切りと一緒にお鍋に入れ、サラダ油と水を加えて強火で煮てから弱火に変えて15分間ほど煮込んで、塩で調味する。

⑤ 蒲公英+緑豆:美容利顔の作用を果たす。緑豆を適量洗ってお湯に20分間浸して置き、蒲公英を水から煎じて汁を取り、緑豆を加えて緑豆が割れるまで煮込み、蜂蜜で調味し、緑豆を食べて汁を飲み、少し汁を残して顔に塗って30分後洗い落とす。

⑥ 蒲公英+苦参:水虫に用いる。蒲公英と苦参それぞれ500g、水を2000ml加えて沸かしてから更に15分間煮て、少し冷めてから罹患の脚を一日に1回10分間ほど浸す。

上記のほか、新鮮な葉を潰して汁を取り、蚊など虫に刺された時に塗ることで、腫れ・痛み・痒みを軽減させられる。

薬茶応用

① 蒲公英+紅茶:紅茶は全発酵茶であり、性質が温で蒲公英の寒性を取り除き、また養胃解毒・清熱生津・消脂減肥の効果を果たす。両者を併用することで、主に脾胃虚寒、高血圧・高血脂・高血糖の者に適する。

② 蒲公英+枚瑰花:枚瑰花は活血化瘀の作用を持ち、蒲公英と併用することで、清熱活血・内分泌機能調整の効果があり、主に内分泌失調、逆上せ易い者に適する。

③ 蒲公英+紅棗:紅棗は補気養血・健脾益胃の作用を持ち、身体虚弱、気血不足に良い効果がある。蒲公英と併用することで、主に陰虚火旺の者に適する。

④ 蒲公英+枸杞:枸杞は性質が温和で、滋陰補腎・養血護肝の作用を持ち、蒲公英と併用することで、主に腎気虚弱、肝火旺盛の者に適する。

⑤ 蒲公英+竜眼:竜眼は補心安神・養血益脾の作用を持ち、安神作用も明らかであり、また甘味で蒲公英の苦味を調和できる。両者を併用することで、主に心腎不交による不眠、身体虚弱で貧血の者に適する。

⑥ 蒲公英+山楂子:山楂子は性質が微温で、消食導滞・活血化瘀の作用を持ち、蒲公英と併用することで、食滞不化、脾胃積熱の者に適する。また血脂調節にも効果的である。

⑦ 蒲公英+甘草:甘草は性味が甘・平で、蒲公英の寒涼性質を調和する。両者を併用することで、主に倦怠無力、肺熱久咳の者に適する。

⑧ 蒲公英+丁香:丁香は温中降逆・温腎助陽の作用を持ち、蒲公英と併用することで、主に脾胃虚寒による嘔吐呃逆の者に適する。