健康知識:昼寝の重要性

午前中の多忙な状態を経て正午を過ぎると、頭がぼんやりとして瞼が重くなり、昼寝を求める強烈な眠気に襲われるなど身体が休息の合図をしてくる。この時の昼寝は非常に重要である。

昼寝と聞くと、つい怠けているような印象を抱く人が多いかも知れない。しかし、一日は二つの活動時間に分けて身体を稼働させると考えると、比較的に過ごし易いと言えよう。特に体質虚弱の方や中老年の方に対して、持久的な消耗から元気を守る手段として昼寝は非常に有効である。実際、昼寝は特定の人に限らず、あらゆる人々健康を維持するのに重要な価値がある。昼寝は怠けなどではなく、生体が自己修復を行うための大切な時間である。昼食後は消化のために大量の血液が胃腸へ集中し、脳への供給が一時的に低下するため、眠気を感じ易くなる。こんな時はこの眠気の弾みに乗って暫く休息を取れば生体リズムに順応できる。

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健康知識:昼寝の重要性

午前中の多忙な状態を経て正午を過ぎると、頭がぼんやりとして瞼が重くなり、昼寝を求める強烈な眠気に襲われるなど身体が休息の合図をしてくる。この時の昼寝は非常に重要である。

昼寝と聞くと、つい怠けているような印象を抱く人が多いかも知れない。しかし、一日は二つの活動時間に分けて身体を稼働させると考えると、比較的に過ごし易いと言えよう。特に体質虚弱の方や中老年の方に対して、持久的な消耗から元気を守る手段として昼寝は非常に有効である。実際、昼寝は特定の人に限らず、あらゆる人々健康を維持するのに重要な価値がある。昼寝は怠けなどではなく、生体が自己修復を行うための大切な時間である。昼食後は消化のために大量の血液が胃腸へ集中し、脳への供給が一時的に低下するため、眠気を感じ易くなる。こんな時はこの眠気の弾みに乗って暫く休息を取れば生体リズムに順応できる。

昼寝の習慣は古くから重視されている。《黄帝内経》には「陽気尽則臥,陰気尽則寐」と記されており、陽気が最も盛んな時には身体を休めなければならないと提唱している。一日の中で陽気が最も盛んなるのは午の時で、つまり11時から13時までの時間帯で、この時は閉目養神が必要である。同様に、陰気が最も盛んな子の時、つまり23時から1時までの時間帯には深い睡眠を取らなければならない。これを合わせて「子午眠」と言い、生命を営む重要な時間とされている。「午時小憩,子時大睡」の原則を守って睡眠を取ることは効率的な健康養生の効果を果たす。

特に陽気が盛んな夏季には、生体の陽気が自然界の特性に従って体外まで溢れ出し、暑熱の開泄特徴によって発散され易いため、身体は最も疲れ易く感じる。長い一日の中間に仕切りを入れて昼寝をするだけで、陽気の消耗が最小限に抑えられる。また《黄帝内経》における「夏三月……夜臥早起」という養生方針によると、夜遅く寝て、朝は早起きるが自然界の時節に適しているが、睡眠時間不足を補うためにも昼寝はとりわけ重要である。

昼寝は健康維持のために様々な効果を果たしている。

1、陰陽調節

午の時は一日において「陽中の陽」であり、この時間帯に休憩を取ることは自然界の陰陽変化に順応し、体の陰陽平衡を取り戻すためになり、心のおもむくままに伸び伸びと快適に感じさせられる。

2、養心安神

午時は陽気が最も盛んな時機であるが、同時に心臓が最も活躍している時間帯でもある。中医学的には「心主血脈」とされており、この時に適当な休憩は心臓を滋養して気力を回復し、午後に活力が満ちている。《黄帝内経》には「心者,君主之官也,神明出焉」とあり、心は血脈を主るだけではく、また神志を主って精神活動を制御する中枢である。そのため、昼寝は情緒を安静させ、焦慮や緊張を減少させて養心安神の効果が期待できる。

3、記憶力と認知力の改善

現代研究によると、短い昼寝は大脳の機能効率を高め、特に記憶強化に対して積極的な作用を持つとされている。中医学は脳機能の養生を大切にし、《黄帝内経》には「脳為髄之海」とされ、頭脳の重要性を重視している。従って合理的に昼寝を取り入れることで、思惟が更に敏捷で明晰にでき、学習や仕事のためになる。

ほかに、昼寝は血圧を安定させる効果も検証され、毎日20~30分間の昼寝を保つ方は収縮圧が平均して5~8mmHgほど下がるとされている。昼間の時間帯に交感神経が興奮状態に続き、緊張により血管が収縮し続けるため、血圧が上昇し易い。少しだけ横になって休息すれば、交感神経が弛緩し、血管も拡張して血圧は安定してくる。これによって心脳血管への負担も軽減され、発症リスクも大いに低下する。

昼寝は健康養生の良い習慣であるが、幾つかの注意点がある。

① 昼寝を食事直後に取らず、20~30分ほど軽く歩いてから寝ると胃に負担を減らす。食後30分を経つと、飲食物の消化吸収で脾胃機能は少し弱くなり、この時に適当な休憩は正常な消化吸収を維持させ、食積や消化不良を避ける。また、飲食が胃に入ってから直ぐ横になると、胃酸が食道に逆流するリスクが高くなり、昼寝を起きたら口に酸っぱく感じたり、胸やけを感じたりする場合がある。

② 昼寝を長く取らず、1時間以内に寝ると、心身に十分な緩和を得られるし、夜間の正常な睡眠に影響を及ぼさない。昼寝が長過ぎると、深い睡眠に入り易く、醒めてから逆に頭暈頭脹ですっきりせず、更に疲れを感じる。これは「陰盛陽衰」の状態で、いわゆる体内の陽気が抑えられて夜間の睡眠質に影響を来たす。通常、20~30分間が好ましく、長くても40分間を超えない方が良い。

③ 昼寝は俯せてせず、きちんとリラックスの姿勢を保つ。ベッドで横になる姿勢が最も理想的であり、全身の筋肉骨節が十分に緩め、血液循環を促進させられる。横になることができず椅子に座って休む場合でも、脊柱が真っすぐな姿勢を保ち、特に机などに俯せしてはいけない。これは呼吸や循環に妨害し、頚椎や腰椎に相応しくなく、頸部疼痛などの不快感を起こすからである。

ほかに、本来夜間に不眠に患う方は昼寝を長めに取ると、夜間の睡眠に影響する恐れがあり、また血圧が比較的低い方は昼寝で血圧が更に低下する恐れがあるため、昼寝は向いていない。