健康知識:春季における養肝昇陽の五種粥

陽春の三か月から人体の陽気が昇発になり、養肝補陽気に工夫する時節である。春には肝気が旺盛になり、脾胃の消化吸収機能に影響を及ぼし易いため、飲食上であっさりした物を主とすべきである。

ここでは春季の養生献立として養肝昇陽の作用を果たすお粥を紹介する。

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健康知識:春季における養肝昇陽の五種粥

陽春の三か月から人体の陽気が昇発になり、養肝補陽気に工夫する時節である。春には肝気が旺盛になり、脾胃の消化吸収機能に影響を及ぼし易いため、飲食上であっさりした物を主とすべきである。

ここでは春季の養生献立として養肝昇陽の作用を果たすお粥を紹介する。

1、セロリ粥

[作り方]セロリ120g、粳米150g。先ずセロリをお水で煮込んで、汁を取って粳米と一緒にお粥を作り、温かく食用する。

[効用]春季には肝陽が動き易く、肝火が逆上せ易いため、頭痛や目眩などの症状が多く見られる。また罹病期間や中老年には血圧を降下させ、イラつきを軽減させるためにもなる。

2、菊花粥

[作り方]菊花50g、粳米100g、氷砂糖適量。先ず菊花を煎じ、粳米を加えてお粥を作り、出来上がる前に氷砂糖を入れて溶かす。

[効用]春季に多く食することで、風熱頭痛や頭暈耳鳴などを緩解することができ、更に長期間の食用で手足が軽く、耳目が聡明で、生体の老衰を延ばせる。

3、山芋粥

[作り方]新鮮な山芋100~200g、粳米100g。山芋を綺麗に洗ってスライスにし、粳米と一緒に煮込んで粥を作る。

[効用]山芋は性味平和で脾・肺・腎を滋補する食物である。現代の薬理学研究によると、山芋にはアミラーゼ、糖タンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミンCなどを含み、滋養効果を持っている。春季で山芋粥を多く食用することで、補益効果が強く、冬季における消耗を補給できる。

4、人参粥

[作り方]人参1~2本(好みにより)、粳米100g、葱と生姜少々、香菜と胡麻油適量。人参を細切りにし、お湯に透してからサラダ油で葱と生姜の微塵切りと炒めて置く。粳米を水で粥に煮込み、出来上がりそうな時に炒めた人参を加えて少し煮込む。香菜と胡麻油で調味して食用する。

[効用]人参にはビタミAが豊富で、食欲不振や消化不良、皮膚乾燥、夜盲症、高血圧などの者に適応する。

5、枚瑰花粥

[作り方]枚瑰花の蕾(脱水処理済み)適量、粳米。粳米を水でお粥を作り、出来上がる際に、枚瑰花の蕾を加え、お粥が徐々にピンク色になってから食用する。

[効用]枚瑰花粥の食用で皮膚の肌理が細かくされて美顔効果があるほか、肝気鬱結による胃痛を緩解させ、また精神不安に対して安神鎮静・抗憂欝の効果がある。

活動案内:「常見病証の針灸治療実技」講習会

針灸医学は理論に基づいた実践的な学科です。臨床においては、中医学の辨証論治を元にして正確な診断を下す事が出来て、初めて正しい治療方針が立てられます。そこから、経穴の特性に従って相応しい処方を組み合わせ、更に正しく技術を行うことにより効果的に治療を実施できます。日本の現状として、伝統医学の病証に対して基本概念の認識がはっきりせず、また総合的な辨別分析の考え方も欠けているため、辨証論治の臨床応用は未だに広く普及されていません。更に学校教育では実践に接した臨床実習が不足しているため、臨床現場に入ると、患者さんに対応し難く感じる方が多いようです。

本講習は伝統医学教育の実用性に重点を置き、針灸臨床において最も常見される6病証を代表例として取り上げ、その基本概念、病因病機と辨証分型、そして治療原則と治療方針を明確にしたうえ、選穴処方及び臨床経験を解説し、更に具体的な診察技能及び刺針実技を指導しながら、実技練習を行う予定です。これにより病証に対する診断と治療を導き、臨床実践の技術能力が高まる事を期待しています。

講習終了時、NPO法人伝統医学教育会の修了証書を交付します。 

講 師:陳 志強 医学博士

日 程:全6回 月1回の日曜日(計15学時間)

COVIC-19感染拡大防止のため午前と午後の二部制の少数定員で行う

午前の部10時30分~13時00分 午後の部14時00分~16時30分

毎回約60分理論解説、90分実技指導

① 05月23日 頭痛;

② 06月27日 腰痛;

③ 07月25日 便秘;

④ 09月05日 月経痛;

⑤ 10月03日 絶経前後症候;

⑥ 11月07日 中風半身不遂。

場 所:東京都千代田区外神田6-4-5-401  NPO法人伝統医学教育会臨床センター

交 通:東京メトロ銀座線末広町駅より徒歩4分、千代田線湯島駅より徒歩4分

都営地下鉄大江戸線上野御徒町より徒歩8分

JR御徒町駅・秋葉原駅・御茶ノ水駅より徒歩10分~12分

定 員午前と午後の二部それぞれ4名以上で開講 6名まで

費 用:56,000円(講習資料及び実習用具の費用込み、分割払い可)

当会会員は6,000円割引

教科書「病証の辨析と処方」別途3,800円

振込先:特定非営利活動法人伝統医学教育会

郵便貯金総合口座 10100-55927971

申込み:NPO法人伝統医学教育会事務局 FAX 03(5816)5235

締切り:2021年4月30日(金)まで