活動案内:「飲食薬膳療法の基礎と応用」講習会

中医飲食薬膳療法は中医学理論を基礎とし、食物と薬物の有機的な組み合わせを用いて健康増進や病状回復を目的とした治療法です。現在、日本において薬膳は非常に関心を集めていますが、殆どが栄養学の角度からで食材や薬材その物に対する認識を中心に取り上げ、生体への応用に関しては深く触れていない状況です。

飲食薬膳は単に食材を調理したり、食材に薬材を加えたりしたものではなく、中医学の整体観念と辨証施治の基本特徴に従い、時節、地所、そして生体の具体的な状況に応じて食物や薬物を合理的に組み合わせた特殊な膳食です。

本講習は中医飲食薬膳療法の基礎理論を説明した上、常用する食材及び薬材の性質効能と応用方法を重点的に紹介し、更に実際に応用するための原則から具体的な方法まで指導する予定です。これにより、健康増進や病状回復の役割を果たし、飲食薬膳療法の重要な基礎を築いて今後の実践をより深めて貰いたいです。

終了時には特定非営利活動法人伝統医学教育会の修了証書を授与する。

講 師:陳 志強 医学博士

日 程:全8回 月1回 日曜日10時30分~13時00分(計20学時間)

① 04月24日 中医飲食薬膳療法の概説;

② 05月29日 薬性理論と薬膳理論;

③ 06月26日 常用する薬効食材の性能と応用;

④ 07月31日 常用する薬効食材の性能と応用;

⑤ 09月11日 常用する食用薬材の性能と応用;

⑥ 10月16日 飲食薬膳療法の実際応用(年齢別の飲食調節);

⑦ 11月13日 飲食薬膳療法の実際応用(体質別の飲食調節);

⑧ 12月11日 飲食薬膳療法の実際応用(季節別の飲食調節)。

場 所:東京都千代田区外神田6-4-5-401  NPO法人伝統医学教育会事務所

交 通:東京メトロ銀座線末広町駅より徒歩4分、千代田線湯島駅より徒歩4分

都営地下鉄大江戸線上野御徒町より徒歩8分

JR御徒町駅・秋葉原駅・御茶ノ水駅より徒歩10分~12分

定 員3名以上で開講 6名まで

費 用:73,000円(テキスト代などを含む、分割払い可)。当会会員は8,000円割引。

振込先:特定非営利活動法人伝統医学教育会

郵便貯金総合口座 10100-55927971

申込み:NPO法人伝統医学教育会事務局  FAX 03(5816)5235

締切り:2022年3月31日まで

 

健康知識:大根の皮の特別な応用効果

秋から冬にかけて旬の野菜である大根はとても美味しく食卓で不可欠な存在だと言える。また健康食材としても数えられ、理気解鬱・消食化痰の薬効を以て鬱気を解消して消化を促進し、消化不良、腹部脹満、咳嗽痰多などの病症に用いられる。

しかし日頃調理する際に、殆ど大根の皮を剥いて捨てることが多い。昔から大根の皮を漬物にして食べることがあるが、更に薄切りして塩、お酢、胡麻油で調味して和え物の一品としてあっさりと美味しいし、酒酔いにも効果的である。実際、この大根の皮は沢山特別な応用効果が期待できる。

ここでは幾つの応用方法を紹介する。

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健康知識:冬季に必要な九つのお粥献立

お粥は人間の最も原始的な調理法による食物と言われており、煮込むことにより食物の栄養成分を効率よく吸収し易いため、滋養作用の高い食物調理法だと言える。王孟英の《随息居飲食譜》には「粥飯為世間第一補人之物」と記載されているように、お粥は生体を補う最も効果的な食物である。冬季は一年の中で万物が休養する重要な季節で、補益が養生要旨とされているため、お粥を食するのに適切な時期である。

今年の真冬は例年より寒いので、普段の食卓にお粥を多めに取り入れると、益肺潤燥・健脾補腎の養生価値が期待できる。ここでは冬季に相応しい九種のお粥を紹介し、身体温補の目的を図って健康的に極寒を乗り越えて欲しい。

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健康知識:秋冬季節における膝関節の養護

秋冬季節に向けて天気が陰寒性質に変わり、生体の経脈気血の循行が遅くなる。この時期に膝関節の症状が発作し易い。膝関節の症状として、疼痛、発赤腫脹、クリック音、無力感、関節積液や変形などが挙げられる。

膝関節の症状を改善させるためには気血調和が重要な前提となっている。ここでは、活血脈・強筋骨の薬膳料理、及び経絡疏通・気血調暢の膝養護三動作を紹介する。これを参考にして丈夫な膝関節を作ろう。

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健康知識:久坐腰傷を避ける腰部養護動作

新型コロナウイルス感染が長期化する情勢で、不要不急の外出を避けるほか、在宅勤務なども推奨されており、こんな状況はこれからも長引いていくと予想される。

家に居てどうしても長く座り続けがちである。長時間、座ったり立ったりする場合は、腰椎への圧力が大きく、腰筋も緊張が続くため、この状態を長期に繰り返していくと慢性腰筋損傷や腰椎間板ヘルニアなどの疾病に罹り易い。腰椎病変予防の最も簡単な方法として、長時間に同一姿勢を持続せず、適度な運動及び充分な休息を保たなければならない事が重要である。

ここでは、腰部養護の四動作を紹介する。毎日仕事の合間に行うと、腰部の疲労が解消される。また長く続けることで、腰部の関節と筋肉を調節する効果があり、慢性腰筋過労損傷や腰椎・腰椎間板病変を予防する事もできる。

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健康知識:秋分後の経穴を用いた心肺養護

立秋から秋季に入ったが、初秋は残暑で夏のように暑くて殆ど涼しく過ごせない。秋分は秋の季節を均等に分ける時節であり、秋分を過ぎると秋が急に深まり一気に寒気襲来し、身体が付いていけないことが多い。

秋が深まることにより、人体は上焦の肺と心の二臓が特に弱くなり易いため、大事に養護しなければならない。

ここでは、肺気養護と心神養護に役立つそれぞれ三経穴の操作方法を紹介する。

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健康知識:百会穴 毎日触ることで健康長寿

百会穴は「陽脈の海」と言われる督脈に属し、頭頂部の中央に位置して人体の最高点となり、天の気に通じる処とされている。天は陽に属しているため、百会穴は人体において陽気が最も盛んになる部位と言える。

また百会穴で交会する督脈と足太陽膀胱経は共に直接脳に通じている。脳は「髄の海」となり、人体の神志機能の根本的な所在であるため、百会穴は神志に最も深く関連すると考えられる。

ここでは、百会穴の意味と定位、効能主治、日常応用、施術操作、そして応用注意について紹介し、健康増進に役立って欲しい。

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健康知識:万能の天然消炎抗生剤 魚腥草

魚腥草と言えば、普段余り聞き慣れないかも知れないが、和名ドクダミの名称なら、民間薬として顕著薬効がよく聞き覚えがあると思う。中国ではドクダミの植物名を蕺菜(ジュウサイ)と言い、魚腥草はその生薬名である。日本ではドクダミの生薬名をジュウヤク(十薬・重薬)と言う。魚腥草は多年生の草本植物で、全草(特に葉・茎)にアルデヒド由来の独特な臭気があることから、魚腥草(腥とは生臭い意味)と呼ばれている。

日本では、昔からゲンノショウコとセンブリと並べて三大民間薬の一つとして数えられ、広く応用されている。内服薬として、胃腸病、食あたり、下痢、便秘、利尿などに応用され、外用薬としても腫れ物、吹き出物、皮膚病などの排膿や毒下しに用いられる。

ここでは、魚腥草の薬用効果、食用方法、注意事項について詳細に紹介する。

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健康知識:車前草による痛風の予防治療

痛風は一種の代謝疾患であり、プリン体の代謝障害により血中の尿酸が増加し、軟部組織の損傷を来たす。

臨床では、激痛・発赤・腫脹が第一症状となり、主に拇趾の中足趾節関節に見られ、甚だしい場合は歩行障害や関節変形を起こす。また痛風結節、尿路結石、痛風腎なども認められ、更に命に危害を及ぶ恐れもある。痛風は多く糖尿病、高血圧、冠状動脈心疾患などに伴って発生する。中老年に多発するが、近年では青年にも増加している。

ここでは、痛風の予防と治療に明らかな効果を持ち、且つ簡単に入手し易い車前草と言う薬草を紹介する。

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健康知識:夜更かしによる肝臓損傷への経穴・薬茶対策

夜更かしで最も損傷され易いのは肝臓である。

中医学的には、肝が気血の巡りに関わり、蔵血作用を持って血液循環量を調節している。生体の血液利用は、昼間より夜間少ないため、余った血液を夜肝臓に貯蔵しなければならない。しかし夜更かしすると、血液が肝臓に入らず無駄に消耗されてしまう。また現代医学的に、肝臓は体内で唯一の解毒器官であり、普段食用した食物の毒素部分は全て肝臓で分解解毒を経て体外に排出される。夜間に休まないことで、肝臓に大きく負担を増やしてしまう。

やむを得ず夜更かしした場合、積極的に工夫して肝臓への損傷を最小限に抑えなければならない。また普段から肝臓を強くするように努めることで、偶にする夜更かしに応えるようになる。

下記の経穴や薬茶などの対策を紹介し、日頃の健康増進に役立って欲しい。

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