昼と夜の変化は、自然界の陰陽消長運動の一方面である。人間は自然界の一部として、自然界の陰陽転化に従って生命活動を営んでいるため、睡眠と覚醒の生理活動を以てこの律動的な運動に順応している。古来「日出而作(労作)、日暮而息(休息)」と言われるように、人間は一日における陰陽変化の規則性に順応し、陽の昼間は活発に動き、陰の夜間は安静に休むべきである。これにより生体が自然に健康状態を維持しているのである。生体は睡眠により、覚醒時に発生した精神緊張を解消させて身体疲労を回復させる。充分な睡眠時間及び正確な睡眠規則は生体の健康維持に対して非常に重要である。
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健康知識:立秋後の飲食養生
「一夏無病でも三分の虚」と言われるように、夏季は人体の代謝が激しく、汗も沢山かいて生体は多少虚弱するところがある。ではどうやって体力を回復させるのか?
秋季は最高の保養期間である。しかし立秋になったばかりで、急いで補うと、望ましい効果が得られないのみならず、様々な問題が現れる。これは、酷暑の夏季は夏バテや寒冷を好むなどの原因で脾胃虚弱が起こされているからである。この時に大量の保養品を飲食すると、更に脾胃に負担をかけて消化機能失調を来す。従って、秋季に保養する前に先ずは脾胃を調節しなければならない。目的性を持って飲食すれば、感冒、胃痛、便秘、下痢、面皰などの心配が無用で、健康で軽やかに秋を経て冬に向える。
活動案内:特別健康講座
長雨が続きやっと暑い夏が来ましたが、猛暑が予想されて体調を崩されている方も少なくないと思います。健康な身体は普段の地道な工夫から作られて行きます。そこで健康作りのために簡単で直ぐに皆様のお役に立つ特別講習を今年も開催することに致しました。
昨年の特別講習では強身防御の陳式太極拳の準備動作を一部抜粋して紹介し、大変好評が得られ、今年も皆様の希望に応えて太極拳の講習を行うことにしました。今回は前回の陳式太極拳の準備動作を簡単に復習し、養生保健の楊式太極拳の基本動作を中心にして抜粋して紹介する予定です。以前と同じように実際に練習することで、身に付けてから日常生活に取り入れ、皆様の健康の維持と増進、疾病の予防と治療に役立てて頂きたいです。
時 間:2019年09月08日(日)午後14:30~16:30
場 所:東京都千代田区外神田6-4-5-401 NPO法人伝統医学教育会事務所
対象者:1、伝統医学教育会の会員
2、当会「医療気功の理論と実践」講習会に参加された一般の方々
定 員:6~8名(定員を超えた場合は当会会員を優先させて頂きます)
参加費:2,000円(当会会員は無料参加となります)
電 話:03‐5816‐5234
締 切:2019年08月31日(土)
ご希望の方は電話にて当会事務局までご連絡下さい。
なお、お申込み頂いてからの取消しはご遠慮願います。
健康知識:冬病夏治の食事療法
中医学の「冬病夏治」という特色的な治療法を施す時期になりました。
冬季の寒冷期間になると、身体の持病が急に再発したり、増悪したりしますが、夏季の暑熱期間になると、これらの病症が徐々に軽減したり、緩和したりします。中には、繰り返して発作する感冒、慢性咳嗽、喘息、慢性咽頭炎やアレルギー性鼻炎、凍瘡、肩凝り、リウマチ性筋骨関節の冷えと痛みなどが挙げられます。三伏天の期間は人体の陽気が最も旺盛であり、体内に凝集している寒気が解け易い状態になっています。この時期に補虚助陽・温裏散寒の性質の食物薬物を用いることで、自然界の陽気を兼ねて体内の伏している陰寒の邪気を追い払って体内に蓄積している寒邪宿病を取り除くに伴い、虚寒体質の方が虚弱する陽気を補益し調節し、生体の免疫機能を高めて一年間の疾病抵抗能力を増強することができます。
ここでは冬病夏治の飲食処方を紹介しますので、それぞれ身体の状態に応じて利用して下さい。
健康知識:三伏天における冬病夏治
中医学では「冬病夏治」という特色的な治療方法があります。冬季に発生し易いか増悪し易い疾病に対し、自然界の陽気が最も旺盛な夏季において目的性のある鍼灸や薬物などの治療を施すことにより、生体の抵抗能力を高め、病症の軽減または治癒の効果を果たします。これを冬病夏治と言います。
夏季でも三伏天の期間は自然界と人体の陽気が最も旺盛であり、この時期に補虚助陽・温裏散寒の性質の食物薬物或いは経穴治法などを用いることで、自然界の陽気を兼ねて体内の伏している陰寒の邪気を追い払い易いです。また虚寒体質の方に虚弱する陽気を補益し調節し、生体の免疫機能を高めて一年間の疾病抵抗能力を増強することができます。
具体的な方法として、先ずは飲食起居から注意して生体の陽気を大事に保養しなければならなりません。温灸法は比較的多く応用されている冬病夏治の方法です。
健康知識:経穴による心臓の養護及び救急
心臓病は発病が急激で、死亡率が高いことから、従来死亡率の一位か二位として重視されている。近代社会では生活リズムの加速やストレス過剰などに伴い、心身疲労により心臓に負担をかけて心臓の機能障害に繋がっている。
中医針灸学の経穴刺激を用いて自ら日頃の心臓機能を養護ができ、更に心臓疾病が発作する緊急な場合、応急処置として心機能の調節により救急救命の役割を果たす。
活動案内:「耳穴診療法の実技と応用」講習会
耳穴診療法は、安全で簡便な手技であり、その適応症の広さや確実で即効性があるなどの特徴を持つことから世界的に注目されています。また学術面で耳穴は、腧穴の一部として中国の教科書にも取り上げられています。しかし残念ながら日本では、健康ダイエット法として有名ですが、それ以上の優れた治療効果に関しては殆ど認識されておらず、学校教育でも全く触られていません。
伝統医学教育会では、耳穴診療法を確実に習得できるようプログラムを組んでおり、以前何度も行われた講習会では多くの受講者の方々より現場で実践できたとの好評を得、耳穴診療法の普及に対して一石を投じたと自負しています。今回も、実用性・厳密性・簡便性の特徴を柱とし、耳穴の基礎定位から実際に臨床応用ができるまで、計6回に渡り実技を中心として詳細に指導する予定にしています。耳穴診療法をマスターして様々な臨床実践に活かしたい方にはより最適な機会であると思います。
講習終了時には特定非営利活動法人伝統医学教育会の修了証を授与いたします。
主 催:特定非営利活動法人伝統医学教育会
講 師:陳 志強 医学博士
日 時:全6回 月1回 日曜日 午後 1時30分~4時30分(計18学時間)
6月30日 7月28日 8月25日 9月29日 10月27日 11月24日
内 容:① 耳穴診療法の概説、耳介の解剖、耳垂部8穴の定位と実技;
② 耳輪部11穴の定位と実技、耳舟部6穴の定位と実技;
③ 対輪部14穴の定位と実技、三角窩部5穴の定位と実技;
④ 耳珠部9穴の定位と実技、対珠部8穴の定位と実技;
⑤ 耳甲介部21穴の定位と実技;
⑥ 耳背部6穴と耳根部3穴の定位と実技、耳穴診察法と耳穴治療法。
場 所:東京都千代田区外神田6-4-5-401 NPO法人伝統医学教育会事務所
定 員:6名以上で開講 10名まで
費 用:講習費 60,000円(耳穴模型・用具代込み)。当会会員は5,000円割引。
テキスト代 3,000円(税不要)
振込先:特定非営利活動法人伝統医学教育会
郵便貯金総合口座 10100-55927971
申込み:NPO法人伝統医学教育会事務局 FAX 03(5816)5235
締切り:2019年5月30日(木)まで
活動案内:「中医診断学における診察技法」講習会
中医診断学は中医学の理論と臨床を結び付ける重要な学科であり、診法と病証辨別からなる。診法は疾病が各方面に現れた症状と徴候を診察する基本方法である。診察の手段により、疾病の病因病機が把握でき、それに従って辨証論治に根拠を与える。中医診断学は望・聞・問・切(四診)という独特な診察方法を持ち、それぞれ違う角度から病状を評価して臨床資料を収集することで、そこに独自の方法と意義がある。臨床では生体の状況も病状の反応も多種多様であり、それらを精確に識別するため、診察方法は何よりも臨床経験が大切な技能とされている。詳細で実用的な教本も少ないし、独学だけでは習得し難いのが現実である。
今回の講習では、中医診断学の原理と原則を解説した上、望診を主として聞診・問診・切診の内容と意義を講義し、専用のテキストや実際の映像、講師の詳しい経験も交えることにより、正確に診察技法と分析方法を実践に応用できるまで指導する。
また、講習終了時には特定非営利活動法人伝統医学教育会の修了証書を授与する。
主 催:特定非営利活動法人伝統医学教育会
講 師:陳 志強 医学博士
日 程:全8回 月1回 日曜日午前10時30分~13時00分(計20学時間)
① 04月21日 中医学診断学の総説、診法の概説、全身望診;
② 05月26日 全身望診(望神、望色、望形体、望姿態);
③ 06月23日 全身望診総括、局部望診(望頭部顔面部);
④ 07月21日 局部望診(望五官、望体躯、望四肢、望二陰、望皮膚);
⑤ 09月08日 局部望診総括、望排出物、望絡脈;
⑥ 10月06日 舌診(望舌体、望舌苔、舌診の臨床応用);
⑦ 11月10日 聞診(聴音声、嗅気味)、問診;
⑧ 12月08日 切診(脈診、按診)。
場 所:東京都千代田区外神田6-4-5-401 NPO法人伝統医学教育会事務所
交 通:営団地下鉄銀座線 末広町駅4番出口より徒歩4分
営団地下鉄千代田線 湯島駅5番出口より徒歩5分
都営地下鉄大江戸線 上野御徒町A4番出口より徒歩8分
JR御茶ノ水駅・秋葉原駅・御徒町駅より 徒歩10分~12分
定 員:5名以上で開講 9名まで
費 用:73,000円(テキスト代などを含む)。当会会員は8,000円割引。
振込先:特定非営利活動法人伝統医学教育会
郵便貯金総合口座 10100-55927971
申込み:NPO法人伝統医学教育会事務局 FAX 03(5816)5235
締切り:2019年3月31日まで。
健康知識:摩腹揉腹、養生防病
腹部の摩揉法による養生は既に数千年の歴史を持っている。唐代医聖の孫思邈は「食後行百歩,常以手摩腹」(食後に百歩を歩き、常に手を以て腹部を摩する)を自分の養生益寿の道としていた。従来、医療気功の鍛錬においても基本操作の一つとして重視されている。
摩腹揉腹の方法は簡単に聞こえるが、効果が非常に大きい。少しずつ行うことで、先ず消化を促進して腸道を通調させるほか、また精神状態を整えて睡眠を改善する。更に長期に持続することで、健康の維持や増進、疾病の予防と治療に大いに役立つ。
健康知識:大根の滋養効能を高める五食法
大根は秋冬季節の宝食である。中国では「十月羅卜賽人参」との説があり、即ち旧暦十月頃に大根を食用すると、高麗人参を超えるほど恵まれる意味である。また民間の諺では「冬吃羅卜夏吃姜,不労医生開薬方」と言い、大根は秋冬の旬野菜のみならず、その食餌療法における効能をも説明している。実際大根は秋季に大衆向きの野菜として愛用されるほか、その薬用価値も重視されなければならない。また大根には相性の良い食物があり、栄養を補い合って滋養効果を倍増することができる。