艾草はキク科の多年生植物であり、全草を薬用植物として応用でき、温経・止血・散寒・祛湿・平喘・止咳・安胎などの効能を持っている。現代研究によると、艾草は広域スペクルトの抗菌・抗ウイルス作用があり、病菌とウイルスに対して抑制・殺傷の作用を果たして呼吸器疾患の予防治療に用いられる。
日常では、艾葉は主に温経脈・暖気血・祛寒湿などのために応用されている。一般的に温灸材料として、乾燥した艾葉を臼で搗いて篩に掛けて陰干しして綿状物に作成される。また枕の中身として活用して安神助眠・疲労解消の効果を果たすほか、煎じ液で足を浸して水虫の治療、下腿静脈怒張の改善、そして関節疾患の予防治療などが期待できる。ほかに、民間では艾草で編んだ縄を燃やすことで蚊蠅駆除や滅菌消毒などの使い方もある。
新鮮な艾草は食物でもある。家庭料理として、蓬餅や天婦羅などは多く食用されてきた。沖縄ではフーチバーと呼ばれ、昔から細かく刻んでジューシー(炊き込みご飯)をはじめ、沖縄そば、ヤギ汁や魚汁など様々な料理に使われている。ここでは薬効のある料理を二品挙げて具体的な作り方を紹介する。
1、艾葉と卵の煮込み
効能:温経活血。
材料:艾葉100g、卵3個、食塩少々、胡麻油適量。
方法:艾葉の茎と不純物を取り除き、暫くお水に浸して綺麗に洗い、取り出して細かく切り、お湯を沸かした鍋に入れて沸騰させる時に、散らして混ぜた卵液を加えて再度沸騰したら弱火に変えて少し煮込み、食塩と胡麻油を掛けて出来上がり。
2、艾葉の糯米菓子
効能:安神助眠。
材料:艾葉、糯米粉、胡麻、落花生、小豆。
方法:先ず胡麻、落花生、小豆をフライパンで火が通るまで炒り、研磨機で粉に磨り潰しておく。次に艾葉をお湯通ししてから粉砕機で細かく切り、少しの糯米粉と水と一緒に鍋に入れて糊状になるまで弱火で炒め、まな板に移して糯米粉を掛けて捏ねて柔らかい生地を作り、小さく分けて丸い扁平状に押さえ、それを使って胡麻、落花生、小豆の粉を包んでお菓子を作る。最後に蒸し器で15~20分間蒸して出来上がり。